個人情報流出のベネッセ、株価はどこまで落ちるのか分析
皆さんご存知の通り、最近、ベネッセホールディングスが個人情報を大量に流出させる事件が起きました。株価はもちろん急落している訳です。これはチャンスではと思い、株価がいくらまで落ちそうか分析してみようと思います。(もちろんこのエントリーを参考にして株を売買する場合は自己責任でお願いします。)
かの有名なバフェット先生も、以下ようにいってらっしゃる通り、何かしらの要因で株価が急落しているときはチャンスです。
ビジネスが好調であればやがて株価はついてくる
優良企業が異常な環境下に置かれ、株価の鑑定ミスが引き起こされたとき、すばらし投資機会が訪れる
とびきりの根源的経済性をそなえ、正直かつ有能な経営陣に率いられたビジネスを、理にかなった価格で買う
ってこの本で言ってました。(笑)
史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵
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これは、分析して格安で買うしかないでしょう!
ベネッセの株価推移
事件後急落していることがわかりますね。
事件(7月9日)の起きる前の株価→ 約4350円/株
株の割安度を表すperは
- 実績per約21倍
- 予想per 約19.6倍
と比較的割高な印象です。※日本株の平均が14〜15倍程度だったかと思います。 ※実績とは前期の実績より算出したもの、予想とは今期の業績予測からだしたもの。
事件後(8月6日現在)の株価 →3695円/株です。(事件前日比 約-15%)
- 実績per 約18倍
- 予想per 約16.7倍
とまだ割高な印象ですね。 今後の株価予想 perが割高ことに加えて、不祥事の影響(ブランドイメージの悪化、お詫び対応)で短期的には業績悪化が予想されますので、一定まで下がるのではないかと思います。ただ、perが10倍から12倍、株価にして2000円〜2400円程度まで下げれば割安と判断され株価が戻るのではないでしょうか。それは今回の個人情報流出による業績悪化が断定的で、1から2年ほどたてばまだ業績が戻ると予想されるからです。いや本当にそうか?とここまで書いて思ったので、そもそもどの程度優良企業か分析しようと思います。
ベネッセのビジネス分析
ベネッセのアニュアルレポート2013と2014年3月期の決算説明会資料を確認しましたが、ベネッセはやはり優良企業と言えると思います。理由は以下2つです。
- 安定した事業基盤
- 海外展開で黒字化間近
安定した事業基盤とは
国内教育事業とシニア介護事業です。国内教育事業とは、日本で最も有名な教材でもあります、進研ゼミと子供チャレンジの事業でして、売上2500億、営業利益で310億あります。もちろん人口減少により減少していくことが予想されます。それでも毎年300億の営利が安定してあるわけで、営利で100億以上であれば今後5年以上は続くでしょう。この利益を使って海外に投資をして成功すればいいわけです。また今後の成長市場であります、シニアマーケットでシェアをもっているのも良い点ですよね。
海外展開で黒字化間近とは
海外教育事業は、日本の進研ゼミと子供チャレンジを海外に持っていって展開している事業のようですが、売上が170億ありまして、前年比の伸びは約50億あります。これは国内の減少分25億と比べて、期待がもてる数字ですよね。営業利益はマイナス8億なんですが、昨年から5億ほど減っています。今期来期あたりで黒字化するのではないでしょうか。その後は大きな成長が期待できますので、国内教育事業の縮小を上回る成長になる可能性があります。また、今回の不祥事の件は海外では影響はほぼないと思われますし。
結論
海外教育事業が黒字化した瞬間、成長企業に変貌します。今後も大きな成長が期待できるのでperで20倍程度はつくのではないかと思います。まー事件前の株価がそれくらいでしたので、投資家はもちろんその辺りを見越していたのかと思います。個人的にはper15倍程度になって、下げ止まって、海外事業が黒字化したら買いたいなといったところです。
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